太もも・ふくらはぎのスポーツ障害

太もも・ふくらはぎのスポーツ障害とは

太もも・ふくらはぎのスポーツ障害の主な種類

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    運動後は、筋肉の酷使によって身体のあちこちに痛みを感じるものです。しかし、太もも・ふくらはぎに感じる痛みは、スポーツ障害から来る痛みであることが非常に多く痛み自体がスポーツ障害であるともいえるのです。肉離れ、痙攣、アキレス腱断裂、打撲などと場合によっては大きなスポーツ障害に繋がるケースもあります。こちらではそういった太もも・ふくらはぎにかんするスポーツ障害をご紹介いたします。

肉離れ

肉離れとは、急激に筋肉が収縮したことによって起こる筋肉の損傷や断裂のことを言います。
寒い時期に急激にスポーツをした場合や、普段身体を動かさない人が急に運動すると肉離れを発症しやすいです。
筋肉に急に強い収縮力が働いたときなどに、自分の筋力に耐え切れなくなり、筋組織を損傷してしまいます。
典型的なものだと、スポーツをしていて、太腿やふくらはぎに発症します。 動かすと痛みますので、歩行が困難になります。
断裂の程度により症状は違います。 酷い場合は内出血が起こります。軽度であれば内出血もなく、通常通り歩行も出来る場合もあります。
肉離れを起こさないためにも運動前には伸ばすことよりも身体を温めることや、筋肉を温める事が重要となります。

痙攣(いわゆる『つる』)

人が物を握ったり、足を上げたり、歩いたりするのには、脳から信号を送り筋肉を収縮させてそれぞれの骨を動かす事が必要です。
筋肉が収縮するとき、ナトリウムイオンが細胞外、細胞内へ移動します。
しかし、スポーツなどで多量の汗をかいたとき、電解質のバランスが崩れ、移動がうまくいかず、筋肉の異常収縮が起きます。
その結果痙攣(つる)が起こります。 その中でも筋肉が疲労している人、運動不足の人は痙攣(つる)が起こりやすいです。
また、スポーツ選手の中でもつりやすい人、つりにくい人がいます。 つりやすいスポーツ選手は筋肉が硬いという特徴があります。
ストレッチを怠ったり、身体の柔軟性がないと筋肉の強度に関わらず硬くなってしまうのです。
筋肉が硬くなると血管が圧迫されてしまい、血行不良などの血行障害が引き起こされるのでつりやすくなります。
もう一つの特徴は、水分不足です。
スポーツ選手はたくさん汗をかくので、どうしても水分不足になりやすいです。
水分が不足すると血液がどろどろになって流れが悪くなり、細胞が栄養不足、酸素不足になってしまいます。
筋肉も細胞で出来ているため、このような状態になると正常に動かなくなります。 そのため筋肉の収縮がうまくいかず、つってしまうのです。

アキレス腱断裂

アキレス腱は下腿三頭筋の腱部分で踵骨というかかとの骨に付着しています。
そして、足首を足底側に曲げるはたらきをしています。
アキレス腱断裂は下腿三頭筋が強く収縮することによって発生することがほとんどです。
ただし、直達外力や過伸展によってアキレス腱断裂が起こることもあります。 20代のスポーツ選手や40歳以上の人が急にスポーツをしたときに発生する事が多いです。
とくに、踏み込み動作やジャンプの着地をしたタイミングで発生する事が多いです。
たとえ断裂していても、歩行や足首を底屈することは可能です。 しかしつま先立ちする事は出来ません。
予防法としてはスポーツ前にストレッチやウォーミングアップを十分に行う事が大切です。

打撲

打撲とは、転倒やものに強く打ち付つけるなど体外からの力によって、傷口を伴わない軟部組織の損傷した状態を言います。
損傷部位は主に皮下組織と筋肉であるため、全身のあらゆる部位に起こります。
打ち付けられた部位は皮膚の下に通っている毛細血管が皮下出血を起こしてしまい、あざが残ってしまいます。
主にサッカーや野球などの球技やバスケットボール、バレー、走り高跳びなどのジャンプと多用する競技の選手に多く見られます。
打撲は打ちどころによっては命に関わるものになる場合があります。 特に頭部、腹部の打撲が危険です。
腹部を強く打撲することで、内臓破裂の恐れが出てきます。
頭部を強く打撲した場合軽度でも記憶障害、重度ですと脳内出血から起こる脳梗塞など発展する恐れがあります。