腰のスポーツ障害

腰のスポーツ障害とは

腰のスポーツ障害の主な種類

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    単に腰の痛みといっても、筋肉が原因であったり、骨格の歪みが原因であったり、時には内臓が原因で腰に痛みがでることもあります。状態によって、放っておくと、足が痺れて歩けなくなったり、時には排泄時にも不便を感じるようになります。 まずは、早い段階で原因をはっきりさせて、適切な処置を受けることが重要です。 こちらでは、その中でも代表的な腰のスポーツ障害である、ぎっくり腰(急性腰痛)、椎間板ヘルニア、腰椎分離症、坐骨神経をご紹介いたします。

ぎっくり腰(急性腰痛)

ぎっくり腰は『急性腰痛』『椎間捻挫』とも呼ばれています。いきなりグキっという衝撃と共に、腰が強烈な激痛に襲われます。
「筋肉疲労」「骨格の歪み」「腰へのいきなりの過負荷」が原因で発症します。
例えばバスケットボールであれば、上体をそらす動きが多いため、発症しやすくなります。サッカーであればサイドステップやキックの動作。テニスであれば、ストローク動作で腰を回転させるので、腰への負担がかかります。
このように腰に負担のかかるスポーツであればどのスポーツもぎっくり腰になる可能性を持っています。
しかし腰まわりの疲労はどんなスポーツにでもかかわってきます。ですので、スポーツの動作特徴をしっかりと理解したうえでこまめなストレッチや十分な準備運動が、ぎっくり腰の予防としてとても重要となります。
特に腰回りの筋肉がかたまってくると疲労もたまりやすくなり、ぎっくり腰にも非常になりやすくなりますので、腰まわりの筋肉をほぐすことを意識することが大切です。
「前屈」や「骨盤はがし」などのストレッチがぎっくり腰の予防として有効です。

椎間板ヘルニア

椎間板とは24個の腰椎の間にあるクッションの役割をしているものです。背骨にかかる負荷を軽くしています。
椎間板ヘルニアは、椎間板がヘルニアを起こすと言います。
ヘルニアとは、突出した状態のことを指します。ですので、椎間板ヘルニアは、椎間板が突出してしまった状態のことを表します。
実際、椎間板ヘルニアになるとぎっくり腰のような激しい腰痛と、ヘルニアによる下半身の痺れが同時に起こります。
スポーツをしていて、椎間板ヘルニアを発症すると、その後、治療を行い、例え治ったと思っていても、一度痛めた椎間板に対し、発生させた原因となった動作を 改善しなければ再発は避けられません。
なので一度発症してしまった場合、原因となった動作を改善する事、腰へ負担のかかる動作に注意する必要があります。

腰椎分離症

腰椎分離症とは、成長期のスポーツ選手にみられます。
腰椎の椎間板のついている前方部分を椎体、後方の椎間関節のついている部分を椎弓と言います。その、椎体と椎弓の間には椎弓根という箇所があります。
椎弓の部分で骨の連続性が断たれてしまい、椎体と椎弓が離れてしまった状態を「腰椎分離症」といいます。
分離症の原因は、主に二種類、先天性のものと後天性のものがあります。
先天性のものは生まれつきのもので、分離以外にも椎体や椎弓の形態異常を認めることが多く、高度なすべり症を生ずることがあり注意を要します。
近年では、後天性のほとんどは子どものころにスポーツなどで、繰り返し負荷がかけたため、疲労骨折を起こしたものと考えられています。

坐骨神経痛

坐骨神経とは、腰から太ももを通って足先に伸びる神経の膝のあたりまでの神経です。
この神経がどこかで障害を受けることで、坐骨神経痛が起こります。
主な症状は、おしりから足にかけて、広く散らばるような痛みが出てきます。 他にも、足のふくらはぎの外側にしびれが起こったり、足に力が入りにくくなったりします。
時に排尿や排便の障害を起こすこともあるのです。
原因そのものの改善につながりはしませんが、痛みなどの症状を和らげる効果として、ストレッチをすることが効果的です。
腰部を含めた体幹の筋力を強化する事は腰椎を保護する事にもつながりますので、 治療と並行してストレッチを取り入れていくことは大切です。